Post ヒト、モノ、カネ(DXの鍵となる経営資源)

  • これまで   ヒト、モノ、カネ

  • これから   データ、コト、ジカン

これまで経営資源といえば、ヒト、モノ、カネと言われた。経営する上で、どれ一つ欠けても成功しないという最重要要素だった。

しかし、第四次産業革命によるパラダイムシフトにより、これらの要素が大きく変わりつつある。

ヒト→データ

今まで人が行っていた単純労働やルーチンワークから徐々に機械、ロボットへの移行が始まり、多くのヒトを抱えることがむしろ弱点となる。それと同時に、人類が持っていた知見も人工知能をはじめとする機械、クラウドに徐々に集約される。人工知能のアルゴリズムはオープンソースとなり誰でも使える時代となるため、より多くの質の高いデータを集められる者が差別化をし勝者となる。

モノ→コト

品質の高いモノ作りの技術が急速にコモディティ化する。また、ピンポイントの課題を解決する製品に代わって、顧客のプロセス全体の課題や価値をつなげて最適なサービスをデザインするコト作りがマーケットに求められる。新しいデジタルテクノロジーにより、想像可能なものはかなりの確率で実現できる時代になった。顧客のプロセス全体を最適化する視点のコト作りに取り組んだ者だけが勝者となる。

カネ→ジカン

企業が投資をする対象が、製造設備や人件費から、プラットフォーム構築に移る。しかし、プラットフォームについては、最初から巨大なものを構築するのではなく、小さなMVP(試作型サービス)でコンセプトや市場の反応を確認してから先に進むアジャイル型事業創造になる。価値のあるビジネスモデルには、MVPの反応次第で十分資金が集まるため、カネはボトルネックになりにくい。むしろいち早く「先着優位性」を築き上げるスピードが重要で、ライバルに遅れを取ることは致命的である。したがって、投資の是非を決める費用対効果(ROI)の分母をカネからジカンに置き換えて考える者が勝者となる。

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