最近、注目を集めている中国のアパレルEC企業で、「SHEIN」という会社があります。2019年の売り上げが約3000億円、2020年の売り上げが約1兆円に達したという急成長の企業です。

米国アプリのランキングでもティーン向けＥＣサイトでは、アマゾンの次に人気があり、アパレル業界ではルルレモン、ナイキを抜いて一番人気のブランドです。さて、この人気の秘密はなんでしょうか。

SHEINの特徴は、下記です。

１．トレンドのデザインの商品がいち早く投入される

２．新製品の数が多い（ひと月に約10万種）

３．価格が安い（競合の半額程度）

このため、お金をかけずに気軽におしゃれをしたいティーンのニーズをつかんだと言われます。このようなサービスを実現するため、SHEINでは下記のようなオペレーションを行っております。

１．世界中のECサイトから自動でマーケット情報を収集

２．マーケティングデータに基づき、企画から生産まで最短3日の高速オペレーション

３．中国の委託工場群を活用し、1ロット100点から生産（サプライヤーとデジタル連携）

４．リアル店舗無し、EC特化のローコストオペレーション（D2Cモデル）

５．instagram, TikTokなどを活用したインフルエンサーによる効果的なプロモーション

このように、デジタル技術をコアに置いたビジネス運営をしております。そのため、ローコストで世界中のターゲットカスタマーに商品を届けることが可能になっているのです。これは、中国企業のアパレルＤＸモデルの一つの成功例だと考えられます。

ただ、このモデルはローコストで大量に衣服を売る文字通りのファストファッションのため、SDGsの潮流の中では批判の声もあります。急成長したビジネスモデルですが、今後さらなるアップデートが必要になるかもしれません。

（ちべ）

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