アリとキリギリスに見るこれからの働き方と社会

アリとキリギリスのライフスタイル

 私たちは「アリとキリギリス」の古典的な寓話から多くを学びました。勤勉さは重要な要素であるものの、日々の努力の結果、視野狭窄に陥り変化に適応できなくなる傾向があります。この写真は、それぞれのキャラクターが象徴する異なる人生の道を表現しています。努力し続けるアリがいる一方で、芸術に情熱を注ぐキリギリスがいます。バランスの取れた生活、持続可能な労働、個人の情熱や才能を追求することは、現代社会においてますます重要であり、変革する組織においても、このような多様性のある人材が求められています。

AIは「仕事を奪う」のではなく「肩代わり」する

 よくAIに仕事を奪われると恐れる人がいますが、仕事は減らして自由な時間を謳歌できたほうが豊かな暮らしを送れることは間違いありません。AIは仕事を奪うのではなく、代行するのです。私たちが恐れるべきことを正しく言うならば、「労働だけではなく収入まで無くなる」ことです。

 社会のスマート化は進み続け、後戻りすることはないでしょう。その理由は、私たち自身がより楽な生活をしたり便利にするためにデジタル技術を使ったり、便利なものを発明し続けている、つまり進歩している結果だからです。考えるべきことは、社会インフラを支えるために必要であった労働が不要になったとしても、人々が日常生活を送るために必要な富については、ある程度公平に分配される仕組みが必要だということです。それが出来ないのは社会の仕組みの問題です。現在の資本主義は、提供価値と収入が常に交換される原則を備えており、このルールに基づいて成功を収めた資本家に富が過度に集中する仕組みになっており、デジタル化の加速が、さらにこの傾向を強めています。社会全体のスマート化の恩恵や、富をいかに人類が分け合う社会を構築するかが重要です。

 皆さんはどちらのスタイルに共感しますか?

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