「将来に備えてコツコツ働くアリ」と「今この瞬間を楽しみ歌うキリギリス」。
子供の頃に読んだこの寓話の結末を、あなたはどう記憶していますか?実は現代のビジネスシーン、特にDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進する組織において、この物語は「勤勉さの推奨」以上の深い意味を持っています。
本記事では、アリとキリギリスが象徴する「2つの働き方」を再定義し、変革期にある組織がどのようにこれらを融合させるべきかを解説します。
アリとキリギリスから学ぶ多様な働き方
古典寓話「アリとキリギリス」は、現代の組織論における「深化と探索」という2つの対照的な価値観を象徴しています。
- アリ型:既存事業の深化(効率化)
計画的に成果を積み上げ、ルーチンを磨き上げる「守り」のスタイルです。 - キリギリス型:新規事業の探索(創造性)
直感や柔軟性を重視し、既存の枠組みを超えて新しい価値を見出す「攻め」のスタイルです。
DX時代の変革組織に求められるのは、どちらか一方を選ぶことではなく、両者の長所を活かし、短期的成果と長期的視野を統合するバランス力です。組織内に多様な思考スタイルを共存させることで、新たなアイデアやアプローチが生まれやすくなります。
「両利き」を支えるAIと制度設計
ここで重要になるのが、AIの活用とそれを支える制度です。AIによって「アリ型」のルーチン作業が自動化されると、組織全体に余白が生まれ、メンバーは「キリギリス型」の創造的な業務(戦略立案や新規企画)に集中できるようになります。つまり、AIはアリ型の仕事を代行し、キリギリス型の才能を解放するツールなのです。
しかし、この変化を定着させるには、成果評価や報酬体系の見直しが欠かせません。効率を求めるアリ型の評価基準だけでは、不確実なキリギリス型の挑戦を支えきれないからです。変革組織には、技術導入と並行して、柔軟な働き方を制度面で支えるガバナンスや、全社的なスキルシフトを支える研修プログラムの整備が求められます。これにより、持続的なイノベーションが可能になります。
まとめ:あなたの組織はどちらに偏っていますか?
自社の組織文化は、今どちらに偏っているでしょうか。変革組織への第一歩は、このバランスを客観的に見直し、不足している機能を補う「意識改革」から始まります。
デジタルトランスフォーメーション研究所では、アリ型の「深化(効率化)」とキリギリス型の「探索(創造)」、それぞれのスキルを強化する実践的なプログラムを提供しています。
■ 既存業務をAIで徹底的に効率化したいなら(アリ型の強化)
DX時代の問題解決研修【ChatGPT・Copilotを使った実践的フレームワークと生成AI活用法】
■ 顧客起点で新しい価値を創出したいなら(キリギリス型の強化)
DXリーダー研修【顧客起点のDX新規事業企画を役員提案】

株式会社デジタルトランスフォーメーション研究所
代表取締役/DXエバンジェリスト
DX推進・企業変革の専門家。豊富な現場経験と実践知をもとにコンサルティング、企業研修、講演活動を行う。
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