「新規事業研修」は、自社の実テーマを用いて、顧客起点の新規事業ビジネスプランを立案する実践的なワークショップ型研修です。
ChatGPTやGeminiなどの生成AIを活用してリサーチや仮説構築を効率化し、架空のケーススタディではなく、自社の事業環境に即した事業企画をゼロから策定します。次世代の事業を担うリーダーを対象に、市場リサーチから最終日の役員プレゼンテーションまで一気通貫で伴走します。
必要に応じて経験豊富な講師によるメンタリングも実施し、事業化に向けた具体的なアウトプットの作成を支援します。
「新規事業研修」の目的・ゴール
単なる座学ではなく、「自社で実行可能性のあるビジネスプランを生み出すこと」を最大のゴールとしています。
- 実践的な事業プランの創出:環境変化を捉え、新たな価値を提供する新規事業のビジネスプランを作成します。
- 経営層への直接提案:検討した新規事業企画案を最終日に役員層へプレゼンテーションし、事業化に向けたフィードバックを得ます。
- 再現性のあるスキルの習得:新規事業の検討プロセスやフレームワーク、それらを効率化する生成AIの実践的な活用方法を身につけます。
対象者
本研修は、以下のような課題を持つ組織・メンバーを対象としています。
- 次世代リーダー・DX推進担当者:新規事業を構想し、事業化に向けて推進する力を身につけたい方
- 新規事業を検討するプロジェクトメンバー:アイデア出しにとどまらず、具体的なビジネスプランまで作成したい方
- 事業企画部門:顧客起点での価値創造プロセスを体系的に学びたい方
開催例
- 全社選抜型:各部門から選抜された次世代リーダー24名(4名×6グループ):部門横断のグループで新たな視点のビジネスプランを作成
- 事業部特化型:特定事業部のメンバー20名(5名×4グループ):自部門の既存アセットや専門性を活かした新規事業プランを作成
新規事業研修の4つの特徴
- 実テーマ重視:自社の事業に関係するテーマを扱うことで、研修後の実務や事業化につながる企画を検討します。
- 役員向けプレゼンテーション:検討成果を意思決定層に直接提示し、事業化に向けたフィードバックを得ます。
- 生成AI×グループワーク:生成AIでリサーチや仮説構築を効率化しながら、部門横断のグループワークでプランを具体化します。
- メンタリング(任意):ワークショップの間に、グループごとの検討状況に応じた個別支援を提供します。
新規事業研修プログラムの内容
新規事業ビジネスプランの検討プロセスに沿って、事業機会の探索から顧客課題の特定、ビジネスプランの作成までを行います。

新規事業ビジネスプランの作成プロセスについて、より詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
→DX時代の新規事業創出プロセスとフレームワークガイド
Step1.事業機会探索
ステップ1は、事業機会を探索するフェーズです。個別の企画アイデアを考える前に、DX環境分析によって自社の事業機会を整理します。
DX環境分析のステップ

T2C分析、SWOT分析、クロスSWOT分析の順に環境分析フレームワークを活用します。
DX環境分析の理論背景や具体的な進め方については、以下の記事で事例を交えて解説しています。
→環境分析フレームワーク実践ガイド|PEST・3C・SWOTとDXへの応用
1-1.T2C分析による環境情報のリサーチ
T2C分析を用いて、環境情報を効率的にリサーチします。T2Cとは、Technology、Customer、Companyの略で、PEST分析や3C分析から、現代のビジネスで重視すべき3つの項目を抽出したフレームワークです。
リサーチ対象をこの3つに絞ることで、短時間で分析に必要な情報を整理します。情報収集にはChatGPTやGeminiのDeep Research機能などを活用し、研修では講師による活用デモやリサーチ用プロンプトのサンプルも提供します。
1-2.SWOT分析による事業機会の整理・テーマ決定
T2C分析で収集した情報を、SWOT(強み・弱み・機会・脅威)に分類します。
続いて、これらを掛け合わせるクロスSWOT分析を行い、事業機会の大きな方向性を整理します。新規事業の創出では、自社の強みを活かして市場の機会を捉える「強み×機会(S×O)」に着目し、企画テーマにつながる示唆を抽出します。
DX環境分析テンプレート(T2C分析とSWOT分析)
DX環境分析ワークショップでは、次のテンプレートを使用します。

Step2.顧客課題特定
事業機会の分析結果を参考にしながら、新規事業プランを検討するための企画テーマ案と顧客課題を設定します。
2-1.ジョブ理論・ペルソナによる顧客課題設定
顧客課題設定では、次のテンプレートを使用します。
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「誰の」「どのようなジョブの」「どのような課題」という枠組みで、企画テーマ案を設定します。テーマ設定の時点では解決策やソリューションの検討を急がず、顧客課題仮説に焦点を当てます。
顧客課題の解像度を高めるため、ターゲット顧客の具体的な人物像となるペルソナも設定します。事前の個人ワークで参加者がテーマアイデアを持ち寄り、ワークショップで議論したうえで、グループごとに1つの企画テーマ案を選択します。
2-2.カスタマージャーニーによる顧客課題の深掘り
顧客課題を分解・深掘りするため、次のカスタマージャーニーマップを使用します。
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顧客課題の分解・深掘りは、次のステップで行います。
- 顧客体験の分解と可視化
顧客体験を5つ程度のフェーズに分解します。例えば「課題認識」「調査」「比較」「購入」「継続利用」などのフェーズを設定し、各フェーズにおける顧客の具体的な行動を整理します。 - ジョブ仮説の設定
フェーズごとの顧客行動から、顧客が成し遂げたい進歩である「ジョブ」の仮説を設定します。 - ジョブ上の課題仮説の設定
フェーズごとのジョブに対して、そのジョブを成し遂げるうえで生じる課題や不満の仮説を整理します。 - 重要な課題の選定
ジョブと課題を「課題の大きさ×自社が取り組む意義」の2軸で整理し、特に重要な課題を選定します。
サービスコンセプト設定ワークシート(価値提供フレームワーク)
サービスコンセプトの設定では、次のワークシートを使用します。
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サービスコンセプトは、次のステップで作成します。
- 重要なジョブと課題の選定
顧客課題の分解と深掘りで選定した、重要なジョブ、課題、顧客の行動を整理します。 - 課題原因の特定
ジョブ上の課題が生じる原因や背景を整理し、表面的な現象の背後で「なぜそれが起こるのか」を考察します。 - 解決策の検討
課題を解決するための解決方針と具体策を検討します。具体策は、リアルとデジタルの両面から整理します。 - サービスコンセプトの作成
「誰に、どのような利用場面で、どのような価値を提供するサービスか」を簡潔にまとめます。
Step3.ビジネスプラン作成
3-1.リーンキャンバスによるビジネスモデル設計
ビジネスプランの全体像を網羅的に整理するため、リーンキャンバスを作成します。
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リーンキャンバスは、9つの項目を用いてビジネスモデルを整理するフレームワークです。
Step2までのワークで「顧客の課題」「顧客セグメント」「独自の価値提案」「ソリューション」の基礎を整理しています。ここにチャネルや収益の流れなどの項目を追加し、ビジネスプラン全体のリスクや整合性を検証します。
リーンキャンバスの項目や作成手順については、以下の記事もご参照ください。
→【事例付】リーンキャンバスの書き方と順番|9項目の意味・大企業向け改訂版
3-2.8つの基本項目によるビジネスプラン作成
これまでの検討内容を集約して、新規事業ビジネスプランを作成します。以下の8つの基本項目を整理し、最終日の役員プレゼンテーションに向けた資料として仕上げます。
- 概要(Overview)
- 機会(Opportunity)
- 問題(Problem)
- 解決策(Solution)
- 顧客または市場(Customer or Market)
- 競合(Competition)
- 収益モデル(Revenue Model)
- 事業成長ストーリー(Story)
新規事業プロセスを加速させる生成AI活用ノウハウ
本研修では、効率的かつ質の高いビジネスプランを作成するため、ChatGPTやGeminiなどの生成AIを積極的に活用します。プロセスごとに、講師による生成AIの活用デモやプロンプトサンプルの提供を行います。
生成AIの操作方法だけを学ぶのではなく、経営理論や戦略フレームワークと組み合わせ、新規事業のリサーチ、仮説構築、アイデアの具体化に活用する方法をワークショップを通じて習得します。
新規事業企画プロセスでの生成AI活用場面
- 業界リサーチ:T2C分析の情報収集に、ChatGPTやGeminiなどのDeep Research機能を活用します。研修では、講師が使用したリサーチ用プロンプトのサンプルも提供します。
- ペルソナ作成:企画テーマに沿った複数のペルソナ候補を生成し、グループで比較・検討します。
- ジョブ理論による顧客課題設定:顧客が解決したい「ジョブ」の特定や、そこから派生する課題仮説の洗い出しに生成AIを活用します。
- カスタマージャーニー作成:生成AIによってカスタマージャーニーの候補を作成し、グループワークで顧客行動や課題を深掘りします。
- リーンキャンバス案作成:それまでの検討成果を生成AIへ入力し、リーンキャンバスの原案作成や項目間の整合性確認に活用します。
※生成AIの出力は仮説や検討材料として扱い、必要に応じて一次情報や実際の顧客・市場情報を確認しながら企画を具体化します。
新規事業企画プロセスに生成AIを活用する3つのメリット
- リサーチ効率の向上:Deep Research機能などを活用し、事業環境や市場に関する幅広い情報を短時間で収集・整理します。
- 経営フレームワークの活用支援:ジョブ理論やリーンキャンバスなどのフレームワークに沿った分析原案を作成し、グループでの検討を進めやすくします。
- 顧客解像度の向上:複数のペルソナやカスタマージャーニー候補を比較し、初期テーマの検証や方向転換に活用します。
【補足】王道フレームワーク×生成AIで組織課題を解決する
当研究所の研修プログラムでは、生成AIを単なるITツールの操作習得にとどめず、実践的なビジネスワークショップに組み込んで活用しています。王道のビジネスフレームワークと生成AIを組み合わせ、組織課題の解決に活用する研修の考え方については、以下のページで詳しく解説しています。
→生成AI活用研修とは|ChatGPT・Copilot×王道ビジネスフレームワークで組織課題解決
開催概要
- 開催日数:4~6日(標準5日)
- 1日の時間:7.5時間(例:9:00~17:30、昼休憩1時間を除く)
- 開催方法:対面推奨。開催回によってオンラインとの組み合わせも可能
- 推奨人数:25名まで
- グループ構成:1グループ4~5名
- 最終回:各グループが作成した新規事業ビジネスプランを役員へプレゼンテーション
各回の開催間隔は、事前・事後課題、リサーチ、メンタリングの実施内容に応じて個別に設定します。
担当講師

荒瀬光宏(株式会社デジタルトランスフォーメーション研究所 代表取締役/DXエバンジェリスト)
慶應義塾大学法学部、グロービス経営大学院、日本政策学校卒。日本初のDX専門研究機関である株式会社デジタルトランスフォーメーション研究所創設者。国内外の多くの企業および地方自治体のデジタルトランスフォーメーション(DX)を研究してきた立場から、DX成功の要諦について実践的なノウハウを有する。組織の5年後、10年後の環境認識をベースに将来のあるべき姿、経営戦略を検討し、その戦略を実現できる組織体制、文化、マネジメントへの変革を図る全社変革プロジェクトを得意とする。
よくあるご質問
Q. メンタリング支援はどのように実施されますか?
A. 原則としてグループ単位で実施します。各ワークショップの間にオンラインで行い、検討中のビジネスプランに対するフィードバックや具体的なアドバイスを提供します。
Q. 研修で扱う企画テーマは事前に決めておく必要がありますか?
A. 事前に決まっていなくても問題ありません。研修の初期段階において、環境分析や顧客課題の探索を通じて、自社に適した企画テーマ案を創出・選定するプロセスを設けています。
DX研修のお問い合わせ
DX研修のご相談は、こちらの専用フォームよりお気軽にご連絡ください。依頼内容が固まっていない段階のご相談も歓迎です。「何から始めるべきか」「どの層から着手するべきか」「社内の温度差をどう埋めるか」など、現状の整理から壁打ち相手として伴走します。ヒアリング後、最適な進め方・対象・期間のたたき台をご提案します。